ニューヨーク在住のヴァイオリニスト、志村寿一(しむら ひさいち)です。
主にニューヨークを中心にアメリカと日本、時々メキシコなどでも活動しています。
どうぞよろしくお願いいたします。

少し前にホームページを開設してブログを始めようと思っていたのですが、
なかなか思いが文章にまとまらないまま今に至ってしまいました。ずっと書きたかった事というのは 、例えば僕のライフワークである楽器演奏の際の身体(本当はセルフと言いたいのですが、それはまた追々)の使い方について、昔と現代のヴァイオリン奏法や人々が求める音の違い(特に倍音について)楽器の調整と奏法との関係について、自分がこれまでどのように人から教わり、人に教えまた自ら学んできたか、そして今も常に変化しつづけていることについて・・・などなど、あまりに書きたいことが溢れかえってしまい、さてどこから手をつけて良いのやらと思案に暮れていました。

そんな時、日本からある楽器職人さんが NYを訪ねて来て、いつもお世話になっているNYの楽器職人さんと3人で、これらのトピックを中心にじっくり話すという機会がありました。お二人は長年の先輩後輩の間柄ですが、僕がそれぞれにお会いしたのは実はごく最近。それにも関わらず話は大変盛り上がり、意気投合し、とても有意義で楽しい時間を過ごしました 。今回の何よりの収穫は、楽器職人と演奏家それぞれの立場からお互いに影響を与え合い、 本当に良い音や音楽のために一緒に成長していけるのだということ。またそうしなければならないし、それができる仲間も増やしていかなければならない、という事を確認できたことです。

長い時間をかけて模索を続け、多くの失敗を重ね、様々な刺激を受け、過渡期を経験し、3人それぞれが「今」出会った事により、ようやく目指していくべき、ある方向性が見えて来たように思います。もしもっと前に会っていたとしても、これほどまでに意気投合することはなかったかもしれません。改めて人間というものは、各々が抱える命題にとりくみながら少しずつでも成長を続けていれば、必要なときに必要な人にちゃんと出会えるのだということを、今しみじみと感じています。

今回のこの得難い経験が、ブログという言葉による表現活動になかなか踏み出せなかった、僕の背中を押してくれたように思います。3人が意気投合したというそれらのトピックについては、追々ご紹介していければと考えています。少し前の事ですが、日本の音楽雑誌「サラサーテ」52号107ページで、先のNYの職人さんが紹介されました。「昔の巨匠の音には個性があった」というようなことが書かれており、これが少しだけヒントになるかもしれません。ご興味のある方は是非ご覧になってみてください。

次回は、上記のトピックなどについて、僕がより興味を持って取り組んでいくきっかけとなった重要な人物で、大切な師の一人である、デール・シュタッケンブルック氏について書きたいと思っています。

それでは今後ともよろしくお願いいたします。

志村寿一

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