今年のニューヨークの秋は今までとまた違ったものに感じます。この夏からのさまざまな経験は僕にとって特に大きなものだったようです。いつも言っていることですが、これまでの人生における素晴らしい人達との出会いだけが僕の貴重な財産です。この夏の日本滞在中には特に印象深い、多くの出会いや再会がありました。この世の中はその人にとって本当に必要な時、必要な人にちゃんと出会えるようになっているのだと改めて感じます。一週間ほど前にニューヨークにもどって来てからは一つ室内楽のコンサートを終え、ここ数日は天才的な耳と技術を持つ楽器職人さんとの密度の濃い時間により、楽器にも演奏法にもすでに多くの発見や変化が起きています。またいつかご報告させていただきます。

さて今月初めにサラサーテ67号が発売されました。いつもの連載「身体と音楽との調和」に加えこれまで書いてきたことの一部について、編集部さんが写真を交えての解説記事を載せてくださいました。あわせて読んでいただければ幸いです。