俣野健一、楽器製作家、ニューヨーク在住。

僕の本格的な音研究の旅はこの人と出会ったことで始まり、これからも終わりはないでしょう。何かを闇雲に足す、あるいは部分的に強化するのではなく、余計なものを取り去ることにより楽器全体が滞りなく振動しようとするのを助け、結果的にもともと内在化されている個性を引き出す。。彼の楽器調整の理念は僕の身体に対するものと同じです。

演奏家が職人に対して、あるいは楽器に対して”このように響いて欲しい”と要求するのと同時に、意識するしないにしろ、楽器もあなたに”このように弾いて下さい”とあなたを導きます。あなたが今、”そのように弾いている”のは、実は楽器に”そのように弾かされている”という面もあるのです。数年前に彼に自分の楽器を調整してもらった時、初めてそのことに気づかされました。

俣野さんの調整した楽器がめぐりめぐって、良い音とはどんなものなのか、そのような音が鳴るにはどのように楽器にアプローチしたらよいのか、さらにはどのように身体を使えばよいのか、あなたに語りかけてくるでしょう。  志村

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